今回の、ツーリングに決定したには、２～３日前である。
当初、沖縄・宮古島・石垣島等を目論んでいたのであるが、日数的に計算しても、我輩の休みの時間では無理となり、取り合えず、西日本を攻める事に決めた。
思いつくも、その時点で、頭には、必然的に走るコースは描かれていて、後は放浪の走りを決め付けたのである。
出発当日は、７号の台風が関東に来る予報だが、私は向う四国・九州方面は晴の予報。
目的地が晴れていれば、台風は、屁の河童で、出発と決め付けて、何ら！躊躇するまでもない。
一旦出かけると決めた気持ちは止まることが無い。
これが、私の決めた事への心意気である。
朝３時には、目が覚め、４時には身支度をして、出発準備は完了。
台風にめがけて走るので、雨合羽を着込んでの出発である。
外はまだ暗い、時計を見ながら、・・・４時半スタートのタイムスイッチが押されたのだ。
まずは、１日目の目的地を、四国・室戸岬に決め付けて、走り出すのであるが、今回は、もちろん、放浪ツーリングであり、時間を見ながら適当に泊まればいい感じではある。
静岡を過ぎる頃には、台風と別れて、浜松に着いた時には、西の空は、青く晴れ間が見えている。
この先が楽しみである。
走れば、そこは、日本。
何処でも、渋滞もあり、地図を頻繁に見ることも無い走りであるから、迷走もある。
それが、私の主義であり、ソロのよさでもある。
今回のツーリングは、表題通りに、我がHPの中にもある様に、日本海岸線一周を、目指しているのである。
我輩が歳になって、走れなくなるまでに、少なからずとも、日本の海岸線を塗りつぶしたい気持ちで一杯なのであるが、その為には、最低限海岸に近い県道市道農道国道を走り全うしたい気持ちで走っている今回の心意気の走りでもある。
今回は、真夏の真っ最中、当然、暑い。
以前にも、何回か、九州を狙ったが、上さんに”暑いから止めなさい”と、言われて、北海道に出かけてみたりもしたが、どう見ても、西日本の海岸線が塗りつぶされていないのが、気に入らない気持ちで一杯であったのは言うまでも無い。
走り出してみて、太陽が出て、日が昇るに連れて、気温はぐんぐん上がり、走っている体に照り付けてくるのである。
所々に、気温表度計を見ても、３６度と表示されている時には、舗装の道路上では、更に暑い状況で、我輩を照り返しが襲い掛かってきているようで、その温度も、多分３８・３９度もしかしたら、４０度はあるのかもしれない。
１日目は、暑さ対策が上手く取れていなかったようである。
ヘルメットは被るのが、日本のルールで、頭は蒸れ切っているし、メガネも、１時間もすると、うざったい気持ちになってくる。
たまに休んで、メットを脱ぎ、頭を水で洗い、タオルを水に浸して、体を拭いて、暑さを紛らすのである。
それも、１時間以上走っては繰り返して又、ひたすら走る繰り返しである。
私の今回走ったコースを、誰もが真似をしようと思う事は無いと思うが、又、決して、簡単には真似の出来ない行状である故に、人によっては、我輩が馬鹿かキチガイ沙汰に見える事に間違いと思われる。
もし、同じコースを企てるのであれば、走る期間は、倍の時間を費やす事になる気もする。
何故？
今回は、海岸線を走ったのであるが、短い距離の日もあるが、その短い時間が、道中地獄の渋滞や岬灯台巡りで、その突端まで４KMも歩いたり、歩くだけでなく、急坂や上り坂を歩いて、見に出かけていることである。
今回は、岬灯台巡りが目的であるから、仕方ないことであるが・・・・
時間と距離との戦いの中に・・・
お昼は、殆ど食堂に入って食べる事はしていない。
空いている所で、パンやホットドックや肉まんと水を買い込み、簡単に食べて走り出す毎日であったから・・
タバコの一服も、時間がもったいないので、ゆっくり吸った記憶が無い。
タバコは火を点けると、直ぐ走り出して、走りながらのくわえタバコなのである。
こんな事は、見た人は、そこまでするかと、馬鹿に見えると思うが、何しろ、先に進むことが、義務の如く、休まず走るのみで、グルメも無し、温泉もない。
毎日、暑さにさらされて、体は熱きっていて、お湯より、水風呂で体を冷やす方が真っ先な状態の体であるからである。
普通、考える事は、此処まで来たのだから、あそこの美味い物食べようとか？
あそこの温泉に入ろうとか、観光を目論むのがツーリングだと思うが、今回の放浪ツーリングは、何処までも、四国・九州・山陰の海岸線と岬と灯台を見て回ることが目的のツーリングであるから、温泉グルメは考えもしていない。
これが、私の目的と達成への心情として走り尽くしたのである。
出会う度に、歳を聞かれる。・・・・自信を持って、６４歳と答える。
そして、何処から何処へ行くんですかと・・・・
相手も興味があるのであろう。
最終日、２５時間走り、帰宅したのであるが、幾度か暑さで、頭がボ～～っトなったりしたが、今回帰路の中央道で眠気で、目の前に幻想的な幻を見ながら」走っていたような気がする。
怖い話しだ、完全に居眠り運転をしていた気がする。
そんな、旅は、無事に終了したのである。
